正月病にならない人はやっている「上手な休みの過ごし方」
1月も半ばを過ぎ、少しずつ日常が戻ってきた頃ではないでしょうか。
奇跡の9連休といわれた今回の年末年始休暇が明けた1月初め、退職代行サービスには依頼が殺到というニュースも耳にしました。
"正月病"ー正式病名ではありませんが、年末年始の長期休暇明けに気分が落ち込んだり、やる気が出ない状態を指す言葉として、最近多用されているようです。
どんな人でも休み明けの月曜日、出勤が憂鬱という経験はあるかと思います。
連休はしっかり寝て、好きなことをしたからリフレッシュできたはずなのに、日常が始まると心も身体も重たいまま。それはもしかすると身体の状態に合っていない休みの過ごし方をされたのかもしれません。
リフレッシュ=疲労回復ではない
自分にとってストレスの根源である仕事や家事から離れて、旅行やスポーツ、読書などやりたいことをすることはリフレッシュ(気晴らし)と言えます。前からやりたいと思っていた資格の勉強や、何もせずに過ごすことも人によってはリフレッシュなのでしょう。
下記のような事例は確かに"リフレッシュ"かもしれませんが、休み明け元気に頑張れそうですか?
平日残業頑張った週末、朝から夜遅くまで家族サービスで遠出した。子供も喜んでくれたしいいリフレッシュになった。
日ごろの寝不足を解消しようと休みの間に「寝だめ」を敢行。一日中ベッドで過ごして思う存分睡眠を貪った。
月曜日からがんばれる休みの過ごし方とは
疲労回復やストレス解消を目的とするのであれば、下記4つの要素を組み合わせることが良いとされます。
この中で、特に身体疲労が蓄積している場合には”リラックス”の要素を重視したリフレッシュ方法を選択するべきでしょう。(Skinner, Edge, Altman & Sherwood,2003)
さあ今回の休暇を振り返って皆さんの休み方はいかがだったでしょうか。
溜まったままだと怖い、疲労の不良債権化
疲労やストレスが溜まったままの状態は、やる気や希望といった生きる力とも言える「活力」を枯渇させることが「労働経済白書(厚生労働省・令和元年)」でも述べられています。
"正月病"の症状はまさにこのような状態ではありませんか。
適切なリフレッシュで溜まった疲労をうまく解消している人はきっと、休み明けの朝も元気に出勤しているのでしょう。皆さん自身のこと、皆さんの周りの家族・同僚・部下の方のことももう一度見渡してみてください。休みの過ごし方について周りの方とも話し合ってみられるのも良いかと思います。
真の疲労回復のためには
心身ストレスによる疲労が高度に溜まってしまっている場合、どのようなリフレッシュ方法がその解消につながり、はつらつとした日常に戻れるかは、一人一人、疲労の種類と身体の状態により異なります。
菅井内科のリカバリー(疲労回復)外来では、この疲労度を医学的に検査・評価し、本当にその人に必要なリフレッシュ方法・必要な栄養を専門医が個別にアドバイスいたします。休んだはずなのにすっきりしない、いつまでも正月病から抜け出せない、そんな方は是非一度ご相談ください。
今回の内容について出典やさらに詳しい解説を読まれたい方は下記参考リンクより、北野副院長の健康コラムをご覧ください。
参考:
【健康な高齢化・各論①生活環境】『ワーク・ライフバランス(仕事と生活の調和)』北野克宣 日本健康マスター検定 健康コラム2024年4月号
【健康な高齢化・各論③精神的能力】『疲労回復のための休養法~リカバリー、リフレッシュ、リラックス』北野克宣 日本健康マスター検定 健康コラム2024年11月号